猫との賃貸暮らしで、ちょっと心配なのが退去するときの費用。
「壁をガリガリしちゃった…」
「床に傷がついている」
「おしっこの臭いが残っているかも」
こんなとき、いくらくらいかかるのか気になりますよね。
猫による傷や汚れは、その状態によって借主負担になる場合があります。
ただし、傷がある=修繕費をすべて負担するというわけではありません。
この記事では、猫を飼った賃貸の退去費用について、修繕費の目安から原状回復の考え方、今からできる対策までわかりやすく紹介します。
猫を飼った部屋で多い傷・汚れ
まずは、猫との暮らしで起こりやすいものを見てみましょう。
| 場所 | よくある傷・汚れ |
|---|---|
| 壁・クロス | 爪とぎによる傷、剥がれ |
| フローリング | 引っかき傷、へこみ、変色 |
| ドア・建具 | 引っかき傷、表面の剥がれ |
| トイレ周辺 | おしっこのシミ・臭い |
| その他 | 網戸の破れ、コンセントまわりの傷、巾木のかじり跡 |
特に注意したいのが、傷や汚れが下地まで達しているケースです。
表面の補修だけで済まなくなると、修繕費も高くなりやすくなります。
猫を飼った賃貸の退去費用はいくら?
代表的な修繕費用の目安をまとめると、次のようになります。
| 修繕する場所 | 費用の目安 |
|---|---|
| クロス(壁紙)の張り替え | 約1,100~1,850円/㎡ |
| フローリングの張り替え・補修 | 約8,400~14,000円/㎡ |
| ドア・建具の補修 | 約10,000~20,000円/箇所 |
| 網戸の張り替え | 約3,000~5,000円/枚 |
| 巾木・木部の補修 | 約3,000~10,000円/箇所 |
| 消臭・特殊清掃(軽度) | 約30,000~80,000円/一式 |
※あくまで一般的な目安です。物件・地域・施工範囲・材料などによって実際の費用は異なります。
同じ傷でも、一部分だけ直せるのか、広い範囲を交換する必要があるのかによって金額は大きく変わります。
退去費用が高くなりやすいのはこんなケース
特に費用が大きくなりやすいのは、次のようなケースです。
- 傷や汚れが広範囲にある
- クロスや床材だけでなく下地まで傷んでいる
- 壁・床・ドアなど複数箇所の修繕が必要
- おしっこの臭いが強く残っている
- おしっこが床下や壁の下地まで染み込んでいる
ポイントは、**「どれだけ広いか」「どこまで深く傷んでいるか」**です。
クロス(壁紙)は「6年」がひとつのポイント
猫が壁を引っかいてしまった場合、クロスの張り替えが必要になることがあります。
費用の目安は、
約1,100~1,850円/㎡
です。
たとえば、
| 張り替える範囲 | 費用の目安 |
|---|---|
| 壁1面・約10㎡ | 約11,000~18,500円 |
| 6畳の部屋・壁面約30㎡ | 約33,000~55,500円 |
ここで知っておきたいのが、原状回復における**「6年」の考え方**です。
国土交通省の原状回復ガイドラインでは、クロスは経過年数を考慮し、6年で残存価値1円となるように借主の負担割合を考える方法が示されています。
そのため、張り替え費用がそのまますべて借主負担になるとは限りません。
ただし、
6年以上住んでいれば、猫が傷つけても必ず0円になる
という意味ではありません。
損傷の状態や契約内容などによっては、借主負担が発生する場合があります。
フローリングは高額になりやすいので注意
猫との暮らしでは、フローリングにも傷がつきやすくなります。
爪による引っかき傷だけでなく、おしっこによる変色や膨らみも注意したいところです。
| 修繕内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 部分補修 | 約5,000~20,000円/箇所 |
| 6畳程度の張り替え | 約80,000~150,000円 |
| 下地まで損傷 | 約150,000~300,000円以上になることも |
フローリングは、クロスと経過年数の考え方が同じではありません。
部分補修では経過年数を考慮しないことが多く、床全体を張り替える場合には、建物の耐用年数などに応じて経過年数を考慮することがあります。
また、フローリングの傷がすべて借主負担になるわけではないことも覚えておきましょう。
通常の使用による傷みなのか、それを超える損傷なのかも判断のポイントになります。
猫のおしっこの臭いは放置しない
退去費用が大きくなりやすいもうひとつの原因が、猫のおしっこの臭いや染み込みです。
目安としては、
| 状態 | 費用の目安 |
|---|---|
| 軽度 | 約30,000~80,000円 |
| 中程度 | 約80,000~150,000円 |
| 重度 | 約100,000~300,000円以上になることも |
軽度なら消臭・清掃だけで済む場合があります。
ところが、床材や壁の下地まで染み込むと、クロスや床材の交換、さらに下地の修繕まで必要になることがあります。
おしっこに気づいたら早めに掃除する。
シンプルですが、大きな修繕を防ぐために大切なポイントです。
退去費用を抑えるために今からできること
特別なことばかりではありません。
| 対策 | ポイント |
|---|---|
| 爪とぎを用意する | 猫が爪をとぎやすい場所に複数設置 |
| 壁・床を保護する | 保護シートやカバーを活用 |
| 家具を保護する | 必要に応じてカバーを使用 |
| トイレを清潔にする | 粗相や臭いのリスクを減らす |
| こまめに掃除する | 汚れや臭いを放置しない |
| 換気する | 臭いや湿気がこもるのを防ぐ |
こうした対策は退去費用を抑えるためだけではありません。
猫も人も気持ちよく暮らせるお部屋づくりにもつながります。
退去が決まったら、この4つをチェック
| やること | 理由 |
|---|---|
| ① 室内の写真を撮る | 傷や汚れの状態を残しておく |
| ② 契約書を確認する | ペット・原状回復の特約を確認 |
| ③ 管理会社・オーナーに相談する | 修繕範囲や進め方を確認 |
| ④ 自己判断で補修しない | 補修による悪化を防ぐ |
特に注意したいのが、自分で勝手に補修しないことです。
市販の補修材を使った結果、かえって状態が悪くなってしまうこともあります。
気になる傷があれば、まず管理会社などへ相談しましょう。
まとめ|猫との賃貸暮らしは「早めの対策」が大切
最後に、この記事のポイントをまとめます。
| 覚えておきたいこと | ポイント |
|---|---|
| 猫による傷・汚れ | 状態によって借主負担になる場合がある |
| 修繕費 | 傷の範囲・深さによって大きく変わる |
| クロス | 「6年」の経過年数がポイント |
| フローリング | 広範囲・下地まで傷むと高額になりやすい |
| おしっこの臭い | 放置せず早めに対応 |
| 退去前 | 契約書を確認し、管理会社などへ相談 |
猫を飼っているからといって、退去費用を必要以上に怖がる必要はありません。
正しく知って、できることを早めに準備しておくこと。
爪とぎを置いたり、壁や床を守ったり、トイレを清潔にしたり。
毎日のちょっとした工夫を積み重ねながら、猫との賃貸暮らしを楽しんでいきましょう🐾
